Sunday, November 16, 2008

池袋にて〜(携帯より)

 池袋で、所属バンド有刺鉄線の写真撮影をおこなう。

有刺鉄線は今年の9月に一旦解散したバンドだ。しかしそもそものオリジナルメンバーの山崎が踏みとどまって新たなメンバーを探し、ようやく来年1月にシングルをリリースすることになったのである。ここに至るまでにもいろいろな事件があった。10月あたまには某携帯会社のCMに抜擢されかけて、その膨大な出校量にビビりながらもやる気を盛り上げたところで敢えなくボツになったりした。ただ、それはダメになったものの、そのことで気合いが改めて入ったのは間違いないところだ。

 で、今日の写真撮影である。これはシングルのプロモーション資料用の写真で、ジャケット用ではないけれど、雨にもかかわらず彼らのいい表情が撮れて良かったなと思った。

 だが、本当に良かったなと思うのは、撮影後のメシの席でいろいろ話が出来たことだった。新ボーカルはモロッコ人で、ブルーハーツに憧れて日本にやって来たという変わり種なのだが、それ故に言葉の壁も含めて大変なこともあるわけだ。一度ミーティングはしたものの、一体大丈夫なのかという一抹の不安は拭えずにいた。

 で、今日メシを食いながら、話は今後の活動に移る。詳細は省くが、僕は彼らの頼もしさを感じたのである。条件とか、文書に箇条書きにできることなら誰でも言える。だが、僕がバンドに伝えたいことというのはそんなことではなくて、なぜあなたは音楽をやっているのかという根源的なことなのだ。結果として、有刺鉄線のみんなはそれが見事に通じたのだった。これ、伝わらない人には絶対に伝わらないことであり、そういう人の音楽はリスナーを感動させることはできないと思っている。そして今日の話の中で一番そのことがわかっているのがモロッコ人のボーカルだったかもしれない。まあモロッコにいながらブルハを愛したというあたりが、気持ちを持った人間だったということの何よりの証拠なのかもしれない。

 その有刺鉄線のCDがでた時にはまた紹介したいと思う。問題は山積みだけれども、来月のレコーディングはきっと魂のこもったものになるだろうと今から期待大になってきた。