Monday, December 01, 2008

祭りばやし

 夕刻より駒込へ。大学時代の友人が毎年やっている書道のグループ展『書展・祭りばやし』を観に。今回で19回目の書展。書道の展覧会というと堅苦しいものを想像するかもしれないが、それは多分僕らが書道に親しんでいないからなんだろうと思う。友人がその会で毎年発表する作品は自由奔放で、見ていてとても楽しくなるのだ。グループ展というが、それは大学のサークルで同期だった4人での展覧会で、4人の中には書道を仕事にしている人もいるらしい。で、そういう人と較べると友人は会社員で、そういう意味では肩肘をはる必要はないのか、自由度にブレーキがかからずに思いのままにやっている感じが、ああ、こいつは学生の頃とそう違わない感覚を持って生きているんだなと嬉しくなってくるのである。
 今日は展覧会の最終日で、もうすぐ打ち上げに突入しようという時間帯だったためか、会場はお客さんでごった返していて、友人も対応に追われている様子。仕事柄そういう対応が大切だと思っているから、応対を邪魔しないようにと軽い会釈だけして帰ることに。僕に気付いた友人にとっては僕もお客の1人だから、そのまま帰しては申し訳ないと思ったのか、「お茶だけでも出させてよ」と言ってくれるが、遠慮してみた。彼は「いやあ、大島はホント皆勤賞並に来てくれて、有難いよ」とか言ってくれる。そうやって覚えてくれているだけでいいよ。そう思う。
 
 僕がその展覧会に毎年足を運ぶのは、友人でそういうことを継続しているヤツがほとんどいないからだ。展覧会を開くというのは大変だし、そのために作品を作り続けるということはそれ以上に大変なことなのだ。それをやっている姿を見ることで、なんかエネルギーをもらえるような気がするのと同時に、僕もちゃんとやっていかなければという気にさせられるのだ。
 
 多くのミュージシャンは売れることを目指している。もちろんそれは大切なことだ。だが、それとは同時に、続けていくということも大切なことだと伝えたい。というか、僕自身がそのことをもっともっと理解したい。
 

入り口の看板。これは友人が書いたのかどうか判りません。


河東碧梧桐の詩の一節を書いた掛け軸。


クリスマスの飾りとして作ったものらしい。自由な感じ。