Saturday, October 23, 2010

20周年ベスト解説〜「雲の上よりもまだむこう〜そこまで〜」Minx Zone


(上記バナーをクリックすると本日の曲をお聴きいただけます)



20周年を記念した3枚組ベストアルバムをリリースすることになりました。毎日、1曲ずつ紹介しています。1日限定で楽曲をアップしていきますので、よろしければお聴き下さい。(曲は毎日変わります。次の解説ブログがアップすると、このページの楽曲も新しいものに変わってしまいますのでご了承下さい。)

04. 「雲の上よりもまだむこう〜そこまで〜」Minx Zone(2001年「みんくすワールド」KRCL-39)
 ある日大阪の専門学校の先生がやってきて「彼らをよろしく」って熱心にプレゼン。それで大阪まで観に行って、南港にある貿易センタービル(みたいな名前だった)でライブを見る。まだ20歳くらいの彼らとの最初の出会いだった。当時の僕は車で下道を走って大阪に行ったりを繰り返していた。車中泊とかは当たり前。我ながら元気だったと思う。
 その後彼らの大阪での活動が行き詰まり、ベースが脱退することになった。それを機に残ったメンバーで東京に来るということになって、上京後は1年くらいボーカルのゆかりちゃんがキラキラカフェでバイトしてくれた。そういう意味でも忘れられないバンド。そもそも東京に出てくるきっかけも、彼らを面倒見るという事務所を頼ってというもので、キラキラカフェでバイトをしていながらも活動そのものの面倒を見るということではなく、そういう意味では音楽の仕事としては関係ないのだが、彼らの活動は常に気になった。その後新宿駅南口を中心にストリートライブで人気を集めるようになるが、それも徹底した取り組みがあってのことであり、多くのバンドに「彼らを見習え」みたいなことを言っていたのを思い出す。
 彼らには底抜けに明るい曲とか、切ない曲とかいろいろあるけれど、どれにも共通して言えるのはピュアということ。ある程度大人になったら世の中のしがらみを考えるようになったり、つまらない知恵が回るようになったりしてしまって、純粋な気持ちが薄れてきてしまう。でも彼らはそんなことが全然無くて、聴いていると背筋が伸びてくる。自分ももっと正直に生きようと思わせてくれる、そんな力を持っていて、時々聴き返したくなる。
 そんな彼ら、キラキラから活動の場を移して9年、どうやら秋に本+CDという形でメジャーデビューすることが決定したらしい。このベストの頃には出てるのかな?おめでとう。キラキラ20周年と併せて祝いたい出来事。