Thursday, October 21, 2010

20周年ベスト解説〜「LIFE」ドックオブベイ


(上記バナーをクリックすると本日の曲をお聴きいただけます)



20周年を記念した3枚組ベストアルバムをリリースすることになった。毎日、1曲ずつ紹介しています。1日限定で楽曲をアップしていきますので、よろしければお聴き下さい。(曲は毎日変わります。次の解説ブログがアップすると、このページの楽曲も新しいものに変わってしまいますのでご了承下さい。)

02. 「LIFE」ドックオブベイ(2000年「高田馬場13人斬り」KRCL-30)
 このバンド、とにかくカッコ良かった。ロックって感じだった。彼らのカッコ良さを強調したかったから、キラキラレコードの中にロック専門レーベルとしてPaddlingというのを設立したくらい。その後彼らを含めて3アーチスト分しかこのレーベルは機能しなかったけれど。
 知ってる人は知ってるだろうが、このバンドには現在サンボマスターのギターボーカルとして活躍している山口隆がギターで参加していた。率直というか天然というか彼独特のキャラクターは当時からそのままだった。しかしこのバンドでは山口くんはリーダーではなく、先輩の渡辺悟が率いて歌うというバンドだった。感想は人それぞれだし現状の評価が確立している者とそうではない者では単純に比較はしにくいのだが、渡辺くんはボーカリストとしても山口くんよりも優れていたのではないかと個人的には思う。多少贔屓目もあるかもしれないが。当時のキラキラスタッフ松枝さんがかなり気に入って「早くしないと他でデビューしてしまいますよ」とか脅された。それで渋谷ラママまでライブを見にいって、「やろうぜ!」ということでCDリリースが決定した。
 後日アルバムジャケットを撮影するために幕張まで行って、1日中撮影をしていた。最終的にジャケットに使われた写真は海のあたりで撮影したのだが、途中で僕の三脚が海に落ちてしまうという事故が起こった。「ああっ」という僕の叫びで一瞬思い空気が流れたのだが、山口くんは「しょうがないっすね」って他人事のように言ってて、なんかとても切ない気持ちになったのが忘れられない。今思えば彼のキャラクターがもっとも出た瞬間だったなあと思う。もちろん事故は彼の責任じゃないし、カメラまで落ちなかったからいいんだけど。