Sunday, October 24, 2010

20周年ベスト解説〜「メッセージ」PUBLOSTAR


(上記バナーをクリックすると本日の曲をお聴きいただけます)



20周年を記念した3枚組ベストアルバムをリリースすることになりました。毎日、1曲ずつ紹介しています。1日限定で楽曲をアップしていきますので、よろしければお聴き下さい。(曲は毎日変わります。次の解説ブログがアップすると、このページの楽曲も新しいものに変わってしまいますのでご了承下さい。)

05. 「メッセージ」PUBLOSTAR(2003年「雨天順延」KRCL-60)
 キラキラからはアルバムを2枚リリースしたPUBLOSTAR。ドラムの田村くんが特に熱心で、キラキラとの連絡もすべて彼がやっていた。当時で年齢が30直前ということもあって、ある意味土俵際という意識もあったんだと思う。このアルバムと2005年の『ナポリタンポップ』ですべてを出し尽くそうという感じでとにかく必死に取り組んでいた。
 ある日田村くんが「相談があります」って会社にやってきて、「僕はCDをもう200枚売ったんですけれど、あとの2人は合わせて50枚も売ってないんです。どうやったらもっと売らせることができますかね」という。僕は「メンバーが全員同じ枚数売ることが大切じゃないし、売るのが苦手な人を教育するより、売れる人がガンガン売った方が良いよ。田村くんがさらに500枚売る方が、彼らに200枚売らせるよりも100倍早いと、僕は思う」って言ったら、とても複雑な顔をしてた。悪いことを言ったかなあ。でもそれは本心だったし、最後にはそれに本気で取り組んで、田村くんには完全燃焼の手応えが得られたんだと思う。やがて田村くんは脱退し、音楽でプロという夢を諦めることができた。残りの2人はその後もPUBLOSTARを続けて、結果として今年3月に活動停止してしまった。
 この「メッセージ」という曲には、胸を張って生きていくために頑張っていかないといけないよっていうメッセージがあった。作詞作曲はボーカルベースの三浦くんが担当していて、今となってはどのくらいの想いでこの歌詞を書いたんだろうかと不思議でしょうがないけれど、歌に罪はないし、歌自身は今でも良いと思う。日頃は礼儀正しくおとなしい印象の田村くんが、ライブになると激しく首を振りながら荒々しくドラムを叩く姿をついつい思い出す。