Friday, December 12, 2008

俺聴き:2008年12月10日渋谷タワレコ(Vol.1)

昨年からCD屋さんに行っては試聴機を聴いて、勝手に感想を書くというサイトをやっています。それをブログでも書くことにしました。
今回は12月10日に行った渋谷タワレコでの俺聴き、第1弾です。沢山聴いたヤツを1回で紹介すると長くなるので、今回は3枚のみ。数日以内の次回に続きます。



lego big morl / Ray
 タワーで強力プッシュしていた。3枚連続リリースとかだし、ワンコインCDとかで価格が500円。これ3枚出して多少売れても金銭的な利益なんて全くないだろうけれど、そういう企画で盛り上がりを作ることが出来ればそれでいいのだろうか? 聴いてみましたがつまらないし、ピンと来ません。
 ちなみにこのジャケットはamazonで紹介されていた来年のアルバムのものらしい。ワンコインCDを3枚出して、それをアルバムに向けるという企画なのだろうか。よく判らないけれども。



flumpool / Unreal
 1曲目の「花になれ」はauのLISMOで使用された曲。だったらこうやってコーナー出来るだろうし、レーベルもショップも力入れるの解ります。でもこの曲はサビになって初めて「ああ、これか」と思うくらいでした。このサビもどちらかというと音符的にも大きな盛り上がりはないし、それがサビという感じなのだから、Aメロがそんなにグッとくることを期待してはいけないのか、それともグッと来ないからつまらないと言った方が良いのか。それは定かではありません。
 タワレコ渋谷のお薦めは1、3、6、7曲目だそうです。全部聴いてみましたが、6曲目はノリがよくて、いいなと思いました。でも全体的にグッと来ないのは、やはりこの声質に特徴が無くてインパクトに欠けるからだと思います。
 
 

butterfly inthe stomach / BANK
 ほぼ1年前に小樽のCDショップで偶然に試聴して大気に入りだったバンドが、これはメジャーデビューしたということなのか? その辺はよくわからないものの、旧譜にもあった楽曲を含むフルアルバム。で、かなり期待して聴く。1曲目の冒頭がなんか風景を感じさせるようなSE。正直、なんでこんなことをするのかなと思った。実力あるんだからシンプルに楽曲だけをズガーンと打ち出せばそれで勝負は決まると思うのに、冒頭のこのSEがどうにも気持ち悪くて気になってしまう。
 で、順番に聴いていて感じるのは、インディー時代の旧譜に入っていた楽曲との差がありすぎると思うくらいに、新曲にインパクト無し。レコーディングはそれなりにきれいに作られている感じで悪くないのだが、そういう環境とか技術のところに気持ちが向かっているのじゃないだろうかという雰囲気が全体からドーンと湧いて出ていると思う。要するに、新曲の方が旧曲よりも凄ければ、全部新曲でリリースするはずだし、すべきなのだ。でも旧曲に頼らざるを得ないところが、制作面でのパワーの欠如と心理的なガツーン感の欠如を示しているのではないかと思う。まだ新人なのでそんなことで評論するなよと僕自身思うのだけれど、こういう才能のあるバンドだからこそ、そこでの腹の据え方というものが、将来のカリスマ感に直結するのだという意味で、厳しいことを言ってみたいとか思ったりするのだ。
 そういう意味で、2009年の期待の新人とは今でも思っている。だがこのアルバムが彼らの足を引っ張るような予感を拭い去ることができないし、タワレコポップには「2009年ブレイクアーチスト」の文字が躍っているものの、もしかすると既に彼らは終わってしまっているのかもしれないとさえ感じた。
 それとこのCD、音圧を上げすぎ。普通音圧を上げすぎるとノイジーになったりすることが多いが、このCDはそんなこともなくて、そういう点でもレコーディングがしっかりしていると思うのだが、3連の試聴機で続けて聴いたりしていると、逆に大きすぎるというのが聴きにくいという印象につながるのだということを発見。過ぎたるは及ばざるがごとしだ。音圧上げたい気持ちは判らないではないけれども。