Saturday, December 13, 2008

俺聴き:2008年12月10日渋谷タワレコ(Vol.2)

先日のブログの続き。俺聴きという勝手に試聴機を聴く企画で12月10日に渋谷タワレコで聴いたCDの感想第2弾。今回は3枚。あと3枚あります。数日以内の次回に続きます。



サカナクション/セントレイ
 名前からするとなんか奇をてらった変態バンドなんじゃないかとか勝手に思っていたが、かなり正統派。そして実力派。聴いていて非常に心地良いサウンドだと思う。この直前にラウドな音源を聴いたりしていたからそう思ったのかもしれないが、心を持ったバンドと技術を持ったスタッフの融合という感じに聞こえる。両者のせめぎ合いが制作の現場では常にあるわけだが、僕個人の好みからすると、もう少しバンドの攻撃性が出てくると、ベストだと感じた。
 3曲目で、1フレーズだけ加工された音になっていて、全体の音量も小さくなっている。途中から生音に近いミックスに戻すということでこの曲の印象を上げていこうという策なんだと思うけれども、では2曲目との比較というものもあるわけで、2曲目から続けて聴くときには、3曲目のパワーが下がったように感じられてしまうので、すなわちこの曲の力不足であるかのような印象を与えてしまう。そういった点で、ちょっとこういう作りはどうなんだろうとか首をかしげてしまう。



school food panishment / Riff-rain
 ポストロック+エレクトロニカに女性Vo内村が加わるという説明があったけれども、その立ち位置以外に売りはないのかという感じがする。このVo、歌は確かに上手いが、問われるべきは上手いだけではなく、他のアーチストとどう違って、圧倒できる武器を備えているかということになるのだと思うのだが、そういう圧倒的な何かがあるのかというと、それは僕には感じられなかったのである。
 しかし、これamazonのリンクを見てみると来年の発売予定になっているな。なのにタワレコでは売っているって、どういうことなんでしょうかね?
 
 

People In The Box / Bird Hotel
 悪いことは決してないのだけれど、じゃあ良いかというと特にそんなことはなし。残響の歌モノで、ショップとしても高評価のような感じはするが、僕がいつも聴いているデモの中に入れたとしてもメチャメチャ頭角を現すというようなレベルだとはとても思えない。歌モノである以上ボーカルが勝負の分かれ目になるはずなのだが、そのボーカルが弱い。ボーカルが弱いというのは、ウィスパーボイスっぽいという意味合いではないのだ。どちらかというとウィスパーボイスに近い感じではあるが、でも本気のウィスパーボイスには力があるのだが、このボーカルには力がない、弱い、という感想を持ってしまうのだった。