Thursday, July 18, 2013

祇園祭

 京都の祇園祭は7月1日から31日までのお祭りだ。だが一般的には17日の山鉾巡行とその前の宵山、宵宵山などを祇園祭ということが多い。だから昨日の山鉾巡行で僕の中では祇園祭も終わったなあという気分になっている。

 祇園祭は京都の3大祭りのひとつ。だが桜や紅葉などのように10日以上の幅がシーズンとしてあるわけではなく、だから17日が休日にならなければ見に行くことはかなり難しい。しかも夏休みを取るには少しばかり早く、だから東京に住んでいた頃の僕にとってはなかなか行くことの叶わないお祭りだった。

 しかし京都に移り住んで、しかも祭りの場所が職場から歩いてせいぜい2km程度ということになり、毎年、いや場合によっては毎日見にいくことが出来るようになった。これは嬉しい。嬉しいぞ。

 で、最初の年には昼から行った。だが夏の京都は暑いのだ。汗ダラダラになり、ほぼすべての山や鉾を見て回った。宵山には奥さんと行った。ものすごい人で前に進むもままならず、夜になってもまだ暑い上に人の熱気が辺りに充満している。おかげで奥さんは多少不機嫌に。翌日の山鉾巡行には行けずじまいだった。

 2年目は長男が生まれて1ヶ月後。奥さんと長男は三重の実家で過ごしていたので、僕はひとりで祇園祭見物。17日の山鉾巡行を初めて生で観た。見てみるとなんだこんなものかという気もあり、やっぱすごいなあという気もあり。それは毎年見られるという余裕と、奥さんも生まれたばかりの子供も近くにいないということが入り交じった感覚でもあった。それはそうだよな。奥さんも子供もそっちのけで祭りにのめり込むほど、僕は祭りに参加していないただの見物客にすぎないのだし。

 そして今年、僕は1歳になった長男と2人で、祝日の15日に見物に出かけた。2人して月鉾と函谷鉾に昇った。函谷鉾ではお囃子が生で演奏されていて、長男はビックリしたのかキョロキョロしていた。演奏の音にびっくりなのか、高いところにびっくりなのかは判らないけれども。僕は福岡生まれのある意味他所者なのだが、息子はれっきとした京都生まれ。祇園祭というものをどういう風に感じるのだろうか。もちろん鉾町に暮らしているのではないから祭りの当事者ということではないとは思うが、住んで3年目にしてまだ見物客的な意識の僕とはまったく違った感じ方をするようになるのではないだろうか。

 17日には山鉾巡行。昨年は四条河原町に陣取って辻回しを見た。今年はそこまで朝早くから行かず、11時半に御池新町を曲がった後の新町通りで見物。細い通りを大きな鉾が通り過ぎていく様は圧巻だった。



 同じ山鉾巡行も、見る場所で見え方が全然違う。来年はどこで見ようかと今から楽しみだ。息子を連れて夜の祇園祭を見物できるのはいつになるのだろうか。それも今から楽しみで仕様がない。