Friday, January 30, 2009

液晶回復


 数日前、MacBookProに6時間くらいかかる作業をさせたまま帰宅。翌日出社するとその仕事は無事終えていたものの、なんだかおかしな様子。画面の左2/5がかなり薄暗くなってしまっていたのだ。
 
 そういえばこの液晶モニタ、どことなく周辺部分の輝度が落ちているような気がしていた。でも使用に支障があるほどではなく、これまでずっと使っていたのだ。もう3年くらい使っているのだろうか? 調べていないので確実ではないがきっとそのくらいだ。MacBookProが出て最初の型である。買ってすぐにマイナーチェンジでCPUなどがランクアップしたのを悔しがった覚えがある。でも本来それでやりたいと思っていた仕事には十分なパワーで、これまで活躍してきてくれた。日常の文章やメールに平面のデザインなんかは未だにその前のPowerBookG4でやっている。だからこのMacBookProは目的となる映像や音楽の仕事の時しか使われない。もしかするともっと活躍したいと思っているのかもしれないが、僕としては大切に大切に使っているつもりなのだ。
 
 そんなMacBookProが異常な画面になった。これはマズイ。マズイといってもどうすることも出来ない。デスクトップ型だったら壊れたパーツだけを取り替えればいい。自分にだって出来る。でもノート型はそうはいかない。HDの換装くらいだったらマニュアル見ながらなんとか出来るけれど、液晶の換装をやってのける自信はない。
 
 ネットを見てみる。HDの換装なんかだったら写真付きでの手順解説してあるマニアのページが沢山見つかる。でも液晶となると、業者のページしか出てこない。7万円くらいするとか、12万するとか、見積もりだけで2万円取られるとか、なんか頭がクラクラするような文字ばかりが躍っている。
 
 もちろん、買い換えという選択だってある。今ならProじゃなくても普通のMacBookで機能的には上だ。でもそんなことはなかなか考えにくい。当時だって頑張って買ったのだ。そんなに短期間に買い換えるなんて、感覚として有り得ない。最悪の場合、ノートとしては使えなくとも、デスクトップ用の外部モニタに接続して使ったっていい。15インチが17インチのモニタに接続されれば、むしろバージョンアップということではないか。ワハハハハっ!
 
 そんな開き直りのような思考をしていながらも、できるだけ負担をかけないようにしようと、こまめにシステム終了をするようにしていた。機械も液晶も疲れているのだ。少しは休ませよう。僕らだってそうじゃないか。若い頃のように徹夜の連続なんて出来やしない。やったら次の日はボロボロなんだから。そうしていたら、昨日モニタに輝きが戻った。以前よりもハッキリと全画面がクッキリとしてきた。どういうことだ? 理由がわからない回復というのは少々落ち着かないが、この現実はとても嬉しい。病気の子供が元気になったときのようだ。いや、僕に子供はいないのだけれど。
 
 思うに、症状が出てきたときに僕があたふたしながらも、「買い換えよう」という気持ちに傾かなかったことが通じたんじゃないかと思うのだ。これまでも歴代のMacは、気持ちが「新しいの欲しいなあ」とか思ったときにダメになってきた。密かにゾウの墓場に向かっていくような、自らの命を終わらせるかのごとく、そして僕が買い換えようという踏ん切りを付けさせるかのごとく、あちらこちらにガタがきたのだ。こいつらには気持ちが通じるんじゃないか、持ち主の気持ちを察する洞察力さえ持っているんじゃないかと思わされることが少なくないのである。
 
 幸か不幸か、今回は僕の気持ちを察してか、自らの力で回復してくれた。こんな感想を笑わば笑え。しかし僕の仕事机には、ノート2台とデスクトップが2台、今も現役で活躍してくれている。これ以上買い換えるなんて、予算的にも心情的にも、スペース的にもまったく不可能なことなのである。