Friday, February 13, 2009

sexfactor beauty explosion


 水曜日。祝日の夜に三軒茶屋までライブを見に行く。12月にCDをリリースしたSEXFACTOR BEAUTY EXPLOSIONを観るためだ。彼らは兄妹で結成しているユニットで、先鋭的にロックを過激に表現している。そのユニット構成の故、リズムなどのトラックはMTRで流しながら、2人がギターを弾きまくるというスタイル。こういうスタイルはライブハウスでどうなのよという疑問は常にある。僕の中にあるかどうかということも含め、そういうスタイルでやっているバンドマン自身から問いかけられることも多い。つまり、そういう疑問を持つ人は、やはり頭の中で「俺は本当は4人くらいでバンドをやりたい」とか「ドラムがいないのは不完全なのだ」とか思っているのだろう。しかし実際には音楽がどうなのかということがすべてであり、そんなこといっていたらミクスチャーの人とか、DJの人とか、ラップの人とかはどうなるのか。
 
 それは要するに、形だけ格好を付けたいということなのだろう。高いギターを持つのもそうだし、ファッションで押し出そうとするのもそうなのだ。もちろんそれ自体は悪いことではない。高いギター、いい音がするだろう。ファッションで観客を喜ばせられるのならそれに越したことはない。だが、それが表現のためではなく、自分の体裁のため、上辺の武装のためなのだとしたら、まったく無意味だ。メンバー的に完全なのに全然面白くもないバンドもいれば、逆にメンバー的に欠けていると思われる構成なのにカッコいいバンド(ユニット)もいる。ユニットの形に不完全を感じたりしているのは、そういうことなんじゃないかと思っている。もちろん例外的なケースもあるが、ほとんどはそうだ。つまり、自分たちにお客さんが付かなかったり、人気が出なかったりするのは、自分たちの根源的なものではなくて、楽器が安いからとか、衣装がイケてないとか、ドラムがいないからだとか、そういう外面的な要素に理由を見出そうとするものであり、「ドラムがいないから」と口にする時点で、「ドラムがいれば人気抜群になるはずだ」という、一種の言い訳をしているのである。
 
 そういう点で、SEXFACTOR BEAUTY EXPLOSIONの2人は吹っ切れている。思う通りのパフォーマンスを展開していた。彼らの前の出演者も同じようにドラムレスのユニットだったし、この日はそういうイベントだったのだろうか? 三茶ヘブンスドアというサイズ的にもこぢんまりとしたハコでは、こういうスタイルも心地よく感じられるのかもしれない。このステージに5人とかの編成で上がったらけっこうキツキツになる。そういう舞台装置的なメリットもありながら、でもやはりステージに上がる本人たちがどのような意識で立っているのかということが最大のポイントだ。観ていてとてもリラックスできた。写真を撮ったりしながらの仕事モードだったりもしたので、完全なリラックスとまではいかないが。
 
 その写真、現在デジカメが故障しているために携帯で撮影。それでこんなに粗い画質だが、まあ仕方ない。そんなことでアップするのをためらったりはしないぞ。これがこの日の僕のすべてなのだから。堂々と掲載してやる! SFBXの2人、ちょっとだけすまんな。