Wednesday, April 01, 2009

YES MAN

 

 ジムキャリー主演の新作映画。ネガティブで引きこもり的な人生を送っていた主人公がすべての問いかけに「YES」と答えるようになるとどうなるかという物語だが、とても面白い。ジムキャリーがすべてにイエスというようになるきっかけは新興宗教のような気味の悪さだが、例えそうだとしてもこの「すべてにイエスという」ということは、ある種のネガティブシンキングな人には有意義ではないかと思う。
 
 映画だからの都合のいい展開。それも心地よく感じられるほどのジムキャリー節が炸裂している。ここしばらくの彼の映画はなんか突き抜けている感じが薄かったのだが、これはとてもいい感じで、しかもヒューマンな感じが満載で、いい。個人的に特に好きだったシーンはポジティブな生き方になってから習ったギターによって活躍するシーン。このとき歌う曲のことを僕は知らないのだが、アメリカ人なら誰でも知っているくらいの有名な曲なんだろうか。全体に選曲が良くて、サントラも買ってみようかとか思うくらいの感じだった。でもエンドクレジットにはものすごい数の曲が入っているにもかかわらず、サントラは一部のアーチストの曲が並んでいるだけで、どうも偏りがあるような気がして、躊躇する。そのかわりといってはなんだが、ジムキャリーの相手を務めている女優ズーイー・デシャネルが参加しているユニットShe & Himのアルバムを買ってみようと思った。ズーイー・デシャネルの演技はとても好印象で、映画の中で組んでいるバンド『ミュンヘハウゼン症候群』ではとてもヘタクソな歌いっぷりなのだが、ジムキャリーと深夜の野外ステージで歌うビートルズ「Can't buy me love」などはとてもいい感じで、本当は歌がうまいんじゃないかとか思ったりするのだ。いや、実際に買って聴いてみなければわからないのだけれども。
 
 映画はストーリーだ。ネタバレするとコメディーは笑えない。だが、本当にいいコメディーは何回見ても面白くて、泣けたりするものだと思う。そういう意味で最近見た映画の中では秀逸だと思う。同じような心地よさを感じたのは「リトルミスサンシャイン」であり「アイアムサム」(コメディかどうかは疑問だが)であった。