Sunday, October 04, 2009

Backstreet Boys



友人がBackstreet Boysの日本でのオフィシャルファンクラブの運営をやっている。数日前からニューアルバムプロモーションのためにメンバーが来日して、彼らの仕事はにわかに忙しくなる。しかも元メンバーのケビンが出演しているミュージカルが始まったりしたため、Wで忙しい。猫の手も借りたい友人から声がかかり、僕もビデオカメラを抱えて出動することになった。

 木曜日には宿泊中のホテルでファンクラブ向けのインタビュー収録があった。別に僕がインタビューをするわけじゃなく、ビデオを回すだけ。取材は僕らだけではなくてたくさんのメディアが入れ替わり立ち替わり行う。『ノッティングヒルの恋人』という映画でハリウッド女優のアナ(ジュリア・ロバーツ)がイギリスで各種メディアのインタビューを行うシーンがあるが、まさにあんな感じ。僕もかつてビクターにいた頃にサザンのインタビューとかの現場に立ち会ったりしたが、そうそう、こんな感じだったなと古い記憶が甦るような気がした。次から次へとインタビュアーが代わっても同じような質問が繰り返されるのだろうが、メンバーは明るい笑顔を絶やさずに答えていた。プロだなあと思った。当たり前といえば当たり前のことかもしれないが、その当たり前のことが出来ない自称アーチストは多い。本当に注目を集める旬の間はそれでもいいが、売れるまでの苦しい間や、旬を過ぎてなお地位を保つ必要があるとき、その当たり前の笑顔の持続が大きな力になってくる。そんなことを考えなくても自然に笑顔が出る人が1番いい。そうでなくても理解して努力によって笑顔を出せればいい。単なる笑顔でしかないが、それが出来ない人たちは、そもそも売れないし、ラッキーで売れてもそれを持続させることは出来ない。

 金曜日は昼間いいともに出演しているのを会社で見る。そのあと川崎のラゾーナに行って、彼らのフリーライブを撮影。CDのプロモーションなのでレコード会社が現場を仕切る。ファンクラブはプレスの腕章をもらって撮影。カメラ席で撮影するスタッフとは別に僕は客席に乗り込んで撮影。携帯やデジカメで撮影しようとしている観衆が多数で、警備員がピリピリしている。腕にすべき腕章をカメラを持つ手首につけて、カメラを見れば明らかに関係者だと判るようにしたのだが、それでも警備員たちから何度も注意される。後ろの方のお客さんが「あの人が撮影しているから自分もいいだろう」と不平を言っているらしいのだ。だが僕も仕事だ。「許可を得ていますから」の一点張りでその場を凌ぐ。いざ始まってみるとそういうやり取りをする余裕もない。説明している間に曲が終わってしまうからだ。何も言われなければいいなと思っていたのだが、始まってみると客席からは一斉に携帯を持った手が伸びた。これならわざわざ僕に言ってくる警備員もいないだろうと思ってホッとしたものの、今度はみんなの手が上に伸びるから、僕の撮影の邪魔になる。仕方がなく僕も手を思いっきり伸ばしてなんとか収録。約40分程度のイベント中手を上げて、しかもその手にはそれなりの重量があるそれなりにしっかりしたカメラがあったわけで、終了後は肩がメチャクチャ痛くなった。歳だなあとちょっとだけ思った。