Tuesday, August 16, 2011

日記について

 僕はちょっと前からmixiの日記を再開させた。いろいろと理由があるが、僕はもう一度mixiというものをちゃんと見てみたいと思ったからだ。そして人間というものを。

 僕はおおよそ2009年の暮れあたりからTwitterを始めた。そこからスタートして現在フォロワーが97000人。もうすぐ10万人の大台に乗るだろう。この数字は大きい。僕のネット上のコミュニケーションの中心は既にTwitterだ。

 一方でFacebookはそれよりちょっと前の2009年初夏くらいに始めている。そこでのフレンドは現在2250人。Twitterのフォロワーの数に較べるとケタが違うが、それでも濃密さは引けを取っていないと思う。そう感じている。ここでは海外の人たちとのコミュニケーションが目的だ。目的が違うので、平行してやることに戸惑いなど特にない。

 mixiはいつから始めたのか。調べてみると2005年の5月に始めている。最初の日記を書いたのが2005年6月だ。mixiでは、マイミクを増やす効用については知っているものの、個人的なつながりを目的にしているので、マイミクを増やそうとはまったくしていない。仕事で関係のあるミュージシャンともマイミク関係にはなっていない。だから現在マイミクはたったの28人。そのうち半数は、現時点でもう半年以上mixiにアクセスしていないのではないだろうか。よく判らないけれども。

 一方ブログは長い。本当にブログと呼べるものはともかく、キラキラレコードのサイトの中で展開していた日記は2000年12月から書いていた。このころはまだブログというものが無かったので、いちいちHTMLのタグ打ちで日記をアップしていたのだ。今考えると恐ろしいな。写真を簡単にiPhoneからアップするなんてことはまず考えられなかった。当時のスタイルはデジタルビデオカメラでムービーを撮り、それから一番いいコマをキャプチャして、それをHTMLに貼付けるというもの。その苦労があったからか、それなりに面白がられたのだろう。バンドマンからもよく「読んでますよ」っていわれた。

 で、今なぜmixi日記なのか。それは、僕は巷間言われているmixiの凋落というのが、もしかするとまったくの読み違いなんじゃないかと最近思っているのと、それとやはりmixi日記のサイズ的な都合の良さが理由なのだ。

 一時期mixiはすごくもてはやされた。それが昨年初頭のTwitter旋風であり、昨年中頃からのFacebook旋風であり、その中で急速にmixiはもうダメなんじゃないかと言われ続けた。もちろん僕もそう思った。だから1年ほど、そこに日記も書かなくなった。最近、その姿がCDの立場と同じように感じるようになってきたのだ。

 CDはもはや売れないと多くの人が言う。だが、その実感はCDレーベルという立場からすると、ちょっと違和感があるのである。CDが売れないという説の元データは日本レコード協会が出すものである。これは要するにメジャーレーベルのデータに過ぎない。しかし、日本のCD製造メーカーはメジャーレーベルだけではない。僕らのようなインディーズレーベルはどんどん増えている。それにバンドが勝手に焼いて売っているCD-Rまで含めると、CDで流通する音楽というのはむしろ増えていると思う。悪まで僕の実感に過ぎないが。

 また、CDが売れないという説の背景には、HMV渋谷店の閉店や、数日前に発表されたWAVEの倒産といったニュースもあるだろう。これにしても、店舗でのCD販売の限界が来ているというだけのことであって、決してCDが売れないということの証拠にはならない。つまり、人々はネットでCDを買うようになってきたのだ。amazonの売上げは確実に伸びている。家にいながらCDを買えるのだし、音楽についての情報もラジオや雑誌からネットでの情報に移ってきた。ネットで情報を得た人がネットで買うのは当然のことだと言える。それに、大型店舗に行ってもCDが全部あるわけではない。行って、無かったら注文して、商品が届いたら後日また取りにいく。そんな面倒なことをしてまでなぜショップに買いに行くだろうか。メジャーレーベルの有名な歌手やバンドのCDならいざしらず、amazonに在庫ありと出ているだけで、もう人はそれをクリックするだろう。

 それに、僕らのようなインディーズレーベルでも通販で販売することがどんどん可能になってきている。まだ規模は小さいのだろうが、直接通販出来れば利益率が違う。その分を特典としてリスナーに還元することが出来る。それはリスナーにとっても利益になるはずだ。この波はどんどん進むだろう。そうするとこれまで送り手と聴き手の間にあった業者はどんどん淘汰されていくだろう。そういう変化が起こっているだけだ。なにも音楽が凋落しているわけではない。

 話を戻そう。mixiだ。確かに当初mixiを楽しんでいたユーザーはそこを去った。彼らはどこに行ったのか。答えは簡単。Twitterに行き、Facebookに行き、そして今Google+をやるべきかどうかというところにいる。一般にオピニオンリーダーといわれるような人ほどそういう動きをしているように見える。新しいものにチャレンジをし、そしてまた新しいものが現れたらそこに移る。その姿はまさに漂流だ。だが大切なのはそこでのコミュニケートだ。新しいかどうかではない。そのことを、僕は最近感じているのだ。だから、もう一度mixi日記に戻ってみようと思った。そうして感じたのは、97000人のフォロワーの皆さんとのコミュニケートと、28人(実際は15人程度か?)とのコミュニケートに、質の違いなどまったく無いということを思い知らされた。相手も違えば、僕が書いている内容も違う。そういう中で、新しいとか古いとか、そういうのはなんかもうどうでもいいなあという気さえしているのが実際のところだ。


 みなさん、今また始めた僕のmixi日記、探してみてください。そしてよかったらマイミク申請など頂ければ幸いです。それと、2000年からやっていた僕のHTMLタグ打ち日記もまだ見ることが可能です。どこからもリンクなどされていないですけれど、メールくれたらこっそりアドレス教えます。それはとても恥ずかしい行為ですけれど。